kodokuforum’s blog

孤独について語り合う広場です。さみしい孤独もあるし、楽しい孤独もある。どんな孤独でもいいから、気が向いたときに読んだり投稿したりしてください。

孤独という名のコージーコーナー

「じっと黙っているほうがずっと良い。 このコーヒーカップ、このテーブルみたいに。私一人で座っているほうがずっと良い、あそこの杭の上で翼を休めているあの孤独な海鳥のように。 永遠にここに座って居させて。素のままのものたち、このコーヒーカップ、このナイフ、このフォーク、ありのままのものたち、ありのままの私自身とともに」
   ヴァージニア・ウルフ 『波』 宮本麗音訳
“How much better is silence; the coffee cup, the table. How much better to sit by myself like the solitary sea-bird that opens its wings on the stake. Let me sit here for ever with bare things, this coffee cup, this knife, this fork, things in themselves, myself being myself.”
 
 ― Virginia Woolf, The Waves

「孤独な状態がいちばんホッとする、安らぐ」という人は、けっこういる。
けれど、必ずしも孤独が好きでたまらないからそうだとは限らない。
むしろ、人間関係に疲れて嫌気がさしてしまったからというケースの方が多いんじゃないかな。
いろいろと気を使わないといけなかったり、相手に話を合わせなきゃいけなかったり、嫌な言葉や態度を我慢する必要があったり、話が通じなくてがっかりしたり……、とにかく疲れたり失望したりすることだらけ。
それぐらいなら、自分一人でいた方がいい。そうすれば、相手が期待する、あるいは想定している「仮面的自分」を演じなくてもすむ。つまり、ありのままの自分でいていい……。

ただ、その裏側には、もっと気が合う快適な相手がいたらいいのになぁという淡い期待や希望が潜んでいたりもする。

人間って不思議なもので、空想的理想像みたいなものをみんなもってるんだよ、幼いころから。つまり、誰の心のなかにも、現実の親とか友達とかとはまた違うイマジネーション世界での親や親友がいるんだね。

 いや、それよりももっと重要なかけがえのないイマジネーション世界での存在がいる。それは、君自身の空想的理想像だ。

想像してごらん。
君は今、心地よい片隅で、この画面を開いて、孤独ブランドの芳しいコーヒーの香りに包まれながら、その微妙な苦みや酸味がほどよくブレンドされたコーヒーを飲んでいる。そういうふうに、味わってほしい。君の孤独を、孤独な君自身を……。